「ダイエットを始めてすぐは順調に体重が減ったのに、最近は体重が減らない」とダイエットが行き詰まっている方におすすめな“チートデイ”というものがあります。
ダイエット中はつらい食事制限が必要です。でもそんなつらいダイエット中に、たった1日だけ何でも好きなだけ食べていい日があったら嬉しくないですか?しかも食べることで、ダイエットの停滞を解消できるのです!それを叶えるのがチートデイです。
でもチートデイを取り入れれば必ず痩せるとは限りません。正しく取り入れて始めて効果が出るものです。この記事ではチートデイをダイエットに取り入れる方法を周期や食事、運動量について詳しく説明します。ダイエットの効果が出なくなってきている方は必見ですよ!
チートデイとは
チートデイは脳と体をダマして代謝を上げる
Cheat(チート)とは英語で「ダマす」という意味です。そしてCheat day(チートデイ)とはダイエット期間中に自分の体・脳をダマす日のことを言います。
どのようにダマすかと言うと、たまに食事量を増やし脳や身体に「エネルギーは沢山入ってくるからじゃんじゃん使っていいんだ!」そう思わせて代謝を上げさせるのです。こうして痩せやすい体に体質をリセットさせるのです。
ですからチートデイは「ダイエット期間中の沢山食べて、痩せやすい体質を取り戻す日」と言い換えることも出来ます。
チートデイの目的は停滞期の解消
ダイエットではどうしても消費カロリーより摂取カロリーを低く抑えなければなりません。学校や会社などいつもの生活の中で運動を取り入れ消費カロリーを増やすことはとても大変ですよね。ですから食事を制限し摂取カロリーを減らすダイエットをされている方が多くいらっしゃると思います。
このようなダイエットをされている方の中には、焦る気持ちのあまり急激に食事量を減らしたり、長期間食事量を減らしている方がいらっしゃると思います。すると人の脳や身体は「ヤバイ!エネルギーが入ってこないぞ。今まで通りにエネルギ―使ってたらエネルギー不足で死んじゃうかも」と思うのです。
そして生きるために代謝を下げて少ないエネルギーでも活動できる「省エネ体質」に変身してゆくのです。
これではどんなにカロリー制限していても体重は減らなくなってしまいます。そうです!これがダイエット期間中の大問題「停滞期」の原因と言われています。そしてこの停滞期の対策のひとつがテートデイなのです。
チートデイはダイエットのプロもやっている
皆さんはダイエットのプロをご存じですか?
それは筋肉美を競い合うボディービルダーです。最近はサーフパンツで筋肉美を競い合うフィジークやアスリートモデルという競技も盛り上がっているようです。
彼らは日頃、沢山トレーニングし沢山食べて筋肉を育てます。この時どうしても筋肉だけでなく脂肪も増えて行きます。一方で試合前となると食事量を抑えて脂肪を落とし体を磨き上げます。減量幅は多い人では20kgもあるようです。そして試合当日の体脂肪は3%以下のようです。
彼らは大会出場の度にこのようなダイエットを見事に成功させています。そんな彼らの中にもチートデイを取り入れている選手が多くいます。「チートデイ」はダイエットのプロも使うダイエットテクニックなのです。
それではチートデイをについてより詳しく見て行きましょう。
ダイエットにチートデイを取り入れる方法
チートデイを取り入れるタイミング
チートデイを取り入れるタイミングは“長い間食事制限を継続しているのに、3ヶ月以上1キロ以上の体重変動がなかった時”を目安にしましょう。
ダイエットの効果が出るまでには、時間がかかります。無理なく続けるには、1ヶ月に0.5〜1キロ程度のペースで痩せるのが理想です。体内の水分量で数百グラムは容易に体重が変わるので、1ヶ月では本当に痩せているのかいないのか、分かりません。3ヶ月経っても痩せていなければ、ダイエットの効果がないと考えて大丈夫でしょう。
チートデイの周期
チートデイは多くても週1回までにしましょう。逆に体重が増えてしまう方は月1回程度でも構いません。基本的にはストイックに体が絞れている人ほど、チートデイが多く必要になります。最初はBMI【体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)】を指標にするといいでしょう。
BMI20以下:1週間に1回
BMI20〜22:2週間に1回
BMI22以上:3〜4週間に1回
これを目安にチートデイを取り入れたら、月単位で体重の変動を確認しましょう。体重が減れば、そのままの頻周期で。体重が増えるようであれば周期を減らしてください。体重が変わらなければ、周期を増やしてみましょう。
チートデイや通常日の食事量
チートデイの食事量
チートデイは何をどれだけ食べても構いません。
「それじゃ困る!何を食べたらいいか決めてくれ!」という方もいらっしゃるかと思います。
強いて言えば、脂質、タンパク質の摂り過ぎに注意して、炭水化物中心に摂った方がいいでしょう。
省エネ体質になっている時は、体がとにかくエネルギーを貯蔵したがっています。その状態で脂質を摂りすぎると、あっという間に脂肪を作ってしまいます。体脂肪が気になる方は、脂質の摂りすぎに注意しましょう。
タンパク質は胃に負担をかけます。普段あまり働いていない胃袋に、急に大量の食べ物を入れると、胃袋がビックリしてしまいますので、胃腸が弱い方はタンパク質の摂りすぎには注意してください。
ただし脂肪もタンパク質も、本来は体に必要な栄養素です。食べたいものがあれば、気にし過ぎずに食べて頂いて構いません。
通常日の食事量
今まで通りの食事制限を継続してください。特別なことは必要ありません。ただしチートデイの次の日は注意が必要です。
チートデイ後は体がリセットされていますので、今まで省エネ体質のおかげで平気だった食事量が物足りなく感じることがあります。食事制限がいつもよりつらく感じてしまい、ついつい食べすぎてしまいそうになりますが、何とかこらえてください!つらく感じるのはチートデイに成功して体がリセットした証です。頑張って乗り切りましょう。
チートデイや通常日の運動量
チートデイの運動量
“チートデイに運動すべきか”という話には、いろいろな意見がありますが、私は食後に運動することを推奨しています。筋トレなどをがっつりして頂いてもいいですし、軽いウォーキングを30分程度するくらいでもいいと思います。理由は2つあります。
1つめは血糖値を下げたいからです。省エネ体質は摂取したエネルギーを吸収しやすくなっている状態です。その状態でたくさんの食べると、食後に血糖が上がり過ぎるリスクが出てきます。運動は血糖値を下げますので、食後高血糖を避けることができます。
2つめは筋肉をつけたいからです。筋肉をつけるにはタンパク質というイメージがあります。しかし筋肉をつけるためには、タンパク質と同様に十分なエネルギー(カロリー)も必要です。普段より摂取カロリーが多くなるチートデイは筋肉をつけるチャンスです。筋肉は代謝を上げて痩せやすい体にしてくれるので、チートデイにしっかりつけてあげましょう。
通常日の運動量
食事量と同様に、今までの運動量を維持してください。チートデイ後はいつもと体の状態が違います。そこで運動量を変えてしまうのは、いろいろなリスクを伴うからです。
チートデイを取り入れる際の注意点
日頃ストイックに食事制限をしていない人には逆効果
チートデイを取り入れてもいいのは、食事制限を最低でも3ヶ月以上、毎日継続してきている方だけです。そこまで制限できていない方は、省エネ体質になれていないためです。省エネ体質になっていない状態でチートデイを取り入れると、逆に太ってしまうので気をつけてください。
チートデイだからと極端な偏食をすると健康を害します
繰り返しになりますが、チートデイは基本的に何を食べてもいいです。ただチートデイだからとあまりに極端な食事(例えばフライドチキンを30本食べる等)をすると体を壊してしまいます。体を壊さない範囲でチートデイを楽しみましょう。
チートデイを取り入れたら必ず体重測定を定期的にする
チートデイを取り入れると摂取カロリーが増えるため、逆に太ってしまうリスクが常にあります。そのためチートデイを取り入れたら必ず体重測定をして、ちゃんと効果が出ているか確認しましょう。3ヶ月程度は継続して確認してください。
痩せるだけじゃない!チートデイの数々のメリット
ストレスの解消
食べることは楽しいことです。ストイックなダイエットは、無意識のうちに必ずストレスを与え、体や心の健康に悪影響を及ぼします。チートデイは、楽しんでストレスを発散させることができます。
精神状態は、ダイエットにも大きく関係します。ストレスは代謝異常を引き起こすため、過剰に痩せたり太ったりしてしまうことがあります。チートデイでストレスが発散することは、ダイエットの成功に必要です。
免疫力を高める
食事制限をしていると、必ずなんらかの栄養が不足してきます。慢性的な栄養不足は免疫力を低下させます。チートデイで足りない栄養を補うことは、落ちている免疫力を高める効果があります。
筋肉量の増加
“チートデイの運動量”で説明したように、チートデイは筋肉量を増加させるチャンスです。筋肉は体の動力です。筋肉がつけば、日頃は重く感じる体が軽くなるかもしれませんよ。
食べることのに罪悪感を感じてしまったら
チートデイを初めて取り入れる方は、食べてしまう罪悪感や不安がかなり強いのではないでしょうか。「今までの努力が消えてしまうんじゃないか」と思ってしまうのも、真面目にダイエットに取り組んでいた方ほど、感じるものだと思います。
でも1日食べただけでは大して太りません!
頑張って食べたところで1日にせいぜい3000kcalが限界だと思います(よっぽど無理をすれば別ですが)。基礎代謝が2000kcalだとしても、1000kcal程度余分にとってしまうだけです。1キロ太るためには7200kcal必要です。1000kcalではせいぜい0.2キロしか太れません。1日だけダイエットを頑張っても効果がないのと一緒ですね。チートデイに罪悪感を感じる必要はありませんよ。
チートデイはストイックにダイエットをしている人ほど必要です。罪悪感を感じるほど食事制限をしている方なら、チートデイの恩恵を受けられる可能性が高いです。まずは月1回の周期でチートデイを試してみることがオススメです。
まとめ
いかがでしたか?最後におさらいです。
- 日頃ストイックに食事制限をしてきたが、痩せられなくなってきたら取り入れて下さい。
- チートデイの周期は多くても週に1回までにしましょう。
- チートデイ中は何を食べても構いませんが、通常日は今まで通り食事制限を行って下さい。
- チートデイは最低でも軽い運動を取り入れましょう。食後にウォーキングを30分程度行うのがおすすめです。通常日は今まで通りで構いません。
チートデイは、停滞したダイエットを再び促進してくれます。それだけでなく、精神や健康にもいいことがたくさんありますので、一度試してみてはいかがでしょうか?
食べることは、楽しいことです。ストイックなダイエットのご褒美として、チートデイを取り入れて、楽しくダイエットしましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。