断食と聞くと長期間お寺などにこもって食事を絶つ修行ようなものをイメージしませんか。確かに食べないことで痩せそうな気はしますが、正直かなり辛そうですし、日常生活で簡単にできそうもないですよね。そんな本格的な断食とは異なり、プチ断食はたった1日間固形物を摂らず、飲み物だけで過ごすという方法です。ファスティングとも呼ばれます。断食するのは1日だけなので、週末に気軽に行うのにぴったりなダイエット方法なんです。

ダイエット効果以外にも、日頃不健康な食生活を送ってしまっている人には、胃腸を休めることで健康面や美容面にも効果があります。仕事をしているとどうしても食事の時間が不規則になったり、付き合いで飲み過ぎ食べ過ぎなんてこともあると思います。プチ断食はダイエット以外にもいいことがあると思うと一石二鳥でお得な気がしますよね。ただし、闇雲に行うと体調を悪くしてしまう恐れもあります。

これから正しいプチ断食の方法についてご紹介していきます。

プチ断食の正しいやり方

断食するのは1日だけと言っても、前の日をこれから断食に入るための準備期間断食の次の日を普段の食事に戻すための回復期間にあてます。 一般的なやり方は、以下のように3日間で行う方法です。

プチ断食のスケジュール
  • 1日目(準備期間)
  • 2日目(断食期間)
  • 3日目(回復期間)

断食という慣れないことをするので平日は仕事に影響が出てしまうかもしれませんし、友人と食事や飲みに行ったりすることもあるかと思いますので、金・土・日と週末に行うのがおすすめです。 断食をはさんで前後の3日間は食事を制限する必要があるので、なるべく予定のない週末を確保しましょう。

1日目(準備期間)

プチ断食の前準備の日です。
普段通りの食事をとって構いませんが、ジャンクフードや脂っこい食べ物は控えましょう。 また夕食はいつもより少なめにして、これから断食をすることを身体に教えてあげるようにします。
いきなり食べることを断つのは空腹を感じやすいので、慣れるための準備でもあります。 次の日は食べられないからといって、間違っても食い溜めはしないようにしましょう。

2日目(断食期間)

この日は1日は固形物を一切摂らず、水分のみを摂取するようにします。
水のみを飲む方法もありますが、初めてで慣れないうちは辛いので、酵素ドリンクや野菜スムージーを取り入れるとやりやすいと思います。
ただし、コーヒーやお酒は厳禁です。コーヒーに含まれるカフェインは胃酸を分泌させる働きがあり、空腹時にコーヒーを飲むと胃酸が胃の粘膜を刺激して、胃が荒れてしまいます。 アルコールも同じく胃を刺激してしまいますし、肝臓でアルコールを分解するのにエネルギーを使いますから、内臓を休ませるという本来の目的を果たせません。

3日目(回復期間)

断食した次の日は、少しずつ普通の食事に戻す期間です。
一日固形物を何も摂らなかったところに急に普段の食事をしてしまうと、胃が驚いて身体に負担をかけてしまいます。 朝食はお粥やスープなど消化に良いものを少しずつ摂りましょう。 消化に良い食事のポイントとしては以下のものです。

  • 柔らかい
  • 小さい
  • 食物繊維が少ない
  • 脂質が少ない

昼食、夕食は様子を見ながら通常の食事に戻していきますが、量は少なめにして、油ものなどガッツリした食事やお酒、タバコ、コーヒーの刺激物は控えましょう。 断食明けでつい食べ過ぎてしまいがちですが、胃腸に負担をかける恐れがありますし、リバウンドにも繋がってしまいます。 回復期間は必ず設けましょう

プチ断食の効果

プチ断食を行うと、食事を摂らないことによるダイエット面の効果と内臓を休めることによる健康面・美容面の効果があります。

ダイエット効果

断食中は摂取するエネルギーが大幅に低下します。食事から摂取するエネルギーが活動するためのエネルギーを下回ると、体内に蓄えられていたエネルギーを消費するようになります。
これまで蓄えられていた体脂肪を分解しエネルギーとするため、結果的にダイエット効果が期待できます。

便秘改善

人間は消化吸収と排泄を同時に行うことはできません。食べ過ぎたり飲み過ぎたりすると、いつまでもお腹が張って胃に残っている感じがしたり、顔や手足がむくんでしまったりすることってありますよね。これは消化吸収にエネルギーが使われてしまい排泄がおろそかになってしまっているのです。
食べ物が体内に入ってこないことで、これまで消化吸収のために使われていたエネルギーを代謝や体内に溜まった老廃物の排泄にあてることができます。これにより便通がよくなることが期待できるのです。

美肌効果

肌は内臓の鏡とも言われており、腸内環境が良くないと溜まった老廃物が腸から吸収されてしまい肌荒れの原因となってしまいます。 断食をすることで腸の中の不要なものを排出し、腸内環境を整えることができます。また、腸内環境が整うと、栄養の吸収が良くなり栄養素がしっかり肌にも届くようになるため美肌効果につながります。

プチ断食の注意点

プチ断食にはいくつか注意点があります。断食によって体調を悪くしてしまわないためにも以下の注意点を守って正しい方法で行いましょう。

水分補給

2日目の断食期間中は食事はできませんが、水分はしっかり取るようにしてください。 普段食べている食事には1日1リットル程度の水分が含まれています。食事から摂っている水分を補うことも含め、1日2〜2.5リットルの水分は摂るようにしましょう。

激しい運動をしない

断食中に激しい運動は控えてください。摂取カロリーが少なく、身体が慣れない状態の時に急に激しい運動をすると、倒れてしまったり、体調不良を起こしたりしてしまいます。

激しい運動でなく、散歩などの軽い運動であれば脂肪の燃焼を促すのに効果的です。また、断食中は消化吸収で作られる熱エネルギーがないため冷えを感じる人も多いそうですが、それを防ぐ意味でも軽く身体を動かすのは効果があります。

前日、翌日に食べ過ぎない

言うまでもなく、断食前に食い溜めしたり、断食からの解放感でドカ食いしてしまうと必要以上にカロリーを摂取してしまい、ダイエットの観点では意味がありません。
また、断食においては回復期間が特に大切です。回復期間をとってゆっくり胃腸を普段の食事に戻していく必要があるので、急に多量の食事を摂るのはなおさらオススメできません。

プチ断食で挫折しないコツ

断食するのは1日だけと言っても、実際行うのは辛いですよね。挫折しないコツをまとめてみましたので、参考にして何とか乗り切りましょう。

家でじっとしていない

何もしないで家でじっとしているとつい食べ物のことを考えてしまうので、気分転換に何か活動するのがオススメです。軽い運動をしたり、友達とおしゃべりしたり、本や漫画を読んだり、何か集中できることをして過ごしましょう。好きな方は海外ドラマ一気見なんかも良いかもしれませんね。

水以外の飲み物も摂る

1日水だけで過ごすのは辛いです。固形物を摂ってはいけないというルールですので、飲み物は野菜スムージーや酵素ドリンクなど味のあるものを取り入れると空腹感が紛れます。
ただ、飲み物はOKと言ってもコーヒーやアルコールは厳禁ですので注意してください。

他人の手を借りる

一人で頑張るのは苦手という方は、友人を誘ってお互い監視し、励まし合いながら行うのも一つの方法です。
または、周りの人や親しい友人に「この日は断食をする!」と公言すると、言ってしまった手前もう後には引けなくなります。意思が弱くて一人では自分に甘くしてしまうという場合でも、他人の目を意識すると意外と頑張れたりしますよね。

プチ断食体験者の口コミ

「プチ断食って実際効果があるの?」と気になるところですが、Twitterでも以下のように効果があったというつぶやきを見ることができます。

まとめ

ダイエット、健康、美容にも効果的なプチ断食の正しい方法についてご紹介しました。 断食をする1日間とその前後の日の合わせて3日間で行います。

  • 1日目(準備期間) : 断食に備え、ジャンクフード等は避けつつ食事量を少なめにする
  • 2日目(断食期間) : 固形物を摂らず、飲み物だけで過ごす
  • 3日目(回復期間) : お粥など消化に良いものから始め、少しずつ普段の食事に戻していく。

断食と聞くと何だかとても大変なことのような気がしますが、1日だけなら出来そうですよね。ダイエット効果以外にも健康や美容にも良いので、良い効果がたくさん期待できると頑張れると思います。 それでも挫折してつい食べてしまいそうな時は、何か食欲も忘れて夢中になれることを用意しておくといいかもしれませんね。

次の週末に、気軽にプチ断食にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。